フリードキンさんによるASローマ買収、その展望


テキサス、アーカンソー、ルイジアナ、ミシシッピ、オクラホマ各州に散らばる154のディーラーを統括し、米国におけるトヨタ車の13%を販売するガルフ・ステーツ・トヨタ(Gulf States Toyota)や米国、メキシコ、フィジー諸島、ギリシャにある高級ホテル、オーベルジュ・リゾート(Auberge Resorts)、サンタモニカに拠点を置き映画、TV番組、ドキュメンタリーに出資するプロダクション・スタジオのインペラティヴ・エンターテインメント(Imperative Entertainment)等を経営しているフリードキン・グループのCEOであり、個人資産42億ドル、米経済誌『フォーブス』の番付では全世界504位の資産家であるダン・フリードキンさんがASローマを買収するという話が現実味を帯びてきています。

買収金額についての具体的な数字も出てきており、Corriere della Seraによればパッロッタ会長側の要求は10億ユーロ、ダン・フリードキンさん側のオファーは8億ユーロだとか、Leggoによれば、ダン・フリードキンさんはパッロッタ会長へ2億ユーロほど+ASローマがゴールドマン・サックスにしている借金の2億3000万ユーロ+ASローマが予定している1億5000万ユーロの増資の内の1億3000万ユーロ、合計およそ6億ユーロを支払いクラブの経営権を取得すると報じています。またIl Tempoはダン・フリードキンさんはクラブの経営権取得に関してパッロッタ会長と口頭で合意に至ったと報じ、複数のメディアがクリスマスまでに交渉は完了しASローマはダン・フリードキンさんの手に渡るとの見方を示しています。

ダン・フリードキンさんがASローマの経営権を取得した場合、ASローマはどのように変っていくのでしょうか?メディアは以下のような変化があるとみています。

オーナーがローマにこない問題

パッロッタ会長は520日以上ローマを訪れておらず、これがロマニスティから問題視されている節がありました。Leggoはダン・フリードキンさんは4人のお子さんの内の1人であるライアンさんをイタリアに定住させることでこの問題を解消するとみています。ライアンさんは35歳の映画プロデューサーでサッカーに情熱を傾けている方だそうです。またIl Tempoはライアンさんは30歳としており、経歴についてはサザンメソジスト大学卒、Austinのprivate equity部門で働いた経験があり現在はフリードキン・グループのディレクター兼映画プロデューサー。ロサンゼルス在住と報じています。

2.メルカートにおける変化

オーナー交代となると大型補強があるのかな?とも思うけれどLeggoは少なくとも最初は夢のような状況にはならない。Financial Fair Playは収益を越える支出を認めない。ただ経費回収計画(Calciomercato.comによると1年以内に)があるという条件付でUEFAが新オーナーに特別経費を認めることを踏まえると最初の二つのメルカート・セッションに関して制裁措置はない。よって選手の放出が止まり(ザニオーロ等)、1月のメルカートで選手の獲得(ナンデス?)があるかもしれないとみています。

3.経営陣の変化

ダン・フリードキンさんがASローマにやってくることによる経営陣の変化についてLeggoによると既に経営陣の刷新は始められているがバルディッソーニさんとバルディーニさんはローマを去り、フィエンガCEOは6月まで留まるとみられるが新しい人と交代することが予想されパラティチさんの名前が言及されているとし、Calciomercato.comはこれらに加え、トッティは既に復帰にNOと言ったが将来的にデ・ロッシが復帰する(ボカでの冒険が終わったら)とみています。

4.経営方針の変化

Calciomercato.comはそれほど変化しないだろうとみています。

5.新スタジアム

La Repubblicaによると新スタジアム着工の役割を担うのはフリードキンさんになるはずとみています。



以上を踏まえるとフリードキンさんがASローマにやってくることによってクラブがPSGやマンチェスター・シティのようになることはなさそうです。

仮にフリードキンさんがASローマを買収した場合、私が彼に望むことは

『できるだけ早く多くのトロフィーをASローマにもたらして欲しい。』

これだけです。さてフリードキンさんのASローマは誕生するでしょうか?


終わりです。


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