セリエA第13節 アタランタ対ローマ


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試合の感想

リーグ戦というのは38試合のトータルで結果が決まるわけでアタランタ戦も所詮は1/38試合に過ぎないわけであります。そう考えると4失点というのも今後のための授業料としては高くはないのではないでしょうか?問題はフォンセカさんローマがこれまで3度アタランタの授業を受け、その度にきちんと授業料を支払ってきたにもかかわらず、一向に成果が見られないことだと思います。私はその原因はアタランタの指導力不足、要するに教え方が下手なことにあると思っています。私の記憶が正しければ、アタランタは”ビッグ・マッチでの勝ち方”と銘打って授業を行っていたはずなので、ローマのこれまでの成績を見るとアタランタの指導力はもはや詐欺と言っても過言ではないと感じています。アタランタからすれば、それはローマの理解力が悪いからですよと言いたくなるかもしれないけれど、私はローマを愛する一人として授業参観をしていたので、それが如何に出鱈目であるかお見通しのなのです。アタランタの授業はそれはそれは時代にそぐわない酷い内容でした。

試合前雨が降っていたベルガモで行われた授業にフォンセカさんはハンチング帽スタイルで現れました。気合が入っています。このことから勉強意欲の高さが伺えました。ミランテもいつもより首筋がスラッとしていた印象があるのでおそらく背筋を伸ばしていたのでしょう。こちらもやる気満々です。ローマの授業態度は◎でした。

前半ローマはムヒタリアンの素晴らしいまた抜きクロスからジェコが先制しました。その後もスピナッツォーラのクッキアイオ風ポスト直撃シュート、ペッレグリーニの惜しいFKなどありつつ白熱した戦いとなりました。私はなるほど、この授業はローマに勝利を体感させてあげるものなのね。そして緊張感が大事だからそれを保つ為に0-1で終えさせたと、中々良い授業だと思いました。途中でベルガモの鐘の音がなる演出も素晴らしかったと思います。

前半は素晴らしい内容だったけれど、問題なのは後半の授業内容でした。1失点目のサパタのゴールはまぁ良いとして2失点目がひどいものでした。アタランタさん、貴方はしっかり生徒を見ていましたか?はて、なんのことでしょう?ではありませんよ。ミランテがゴセンスのクロスをパンチングでクリアしようと飛び出していたでしょうが!!触らしてあげなさいよ!良いですか。昨今の教育というものは褒めて伸ばす、成功体験をさせる、自信をつけさせるという方向がトレンドです。それなのに貴方という人はそれをあざ笑うかのようにイリチッチにヘディングさせおってからに!ミランテが自信を無くすでしょうが!貴方、昨今の人間のメンタルの弱さをご存知ないのですか?ミランテ、いじけちゃう!シュンとして小さくなっちゃう!可哀相!もう昭和でもなければ、平成でもないのです。根性やいわゆるしごきといったスパルタ教育はやめてください。それに貴方聞く所によると65分のスピナッツォーラの交代は左の屈筋の不快感によるものだそうではないですか!授業で怪我人を出すとは何事ですか?だから、スパルタ教育はやめろ!と言っているのです。この件に関しては教育委員会に御報告させてもらいますからね!

そして2失点目よりさらに酷いのが3失点目でした。まずヴェレトゥのパスがムリエルに奪われてしまいました、あぁ、何てことでしょう。頭が痛いです。良いですか、アタランタさん。繰り返しになるけれど貴方はしっかり生徒を見ていましたか?はて、なんのことでしょう?ではありませんよ。ヴェレトゥのポジションはメディアーノでしょうが!メディアーノ、つまりDFの前で守備的なポジション、分かります?ボールを奪う側の人間なのです。それを奪われさせてどうするおつもりですか!ポジション確認をしっかりしなさい!だから、成功体験が大事なの!たくさんボールを奪わせて自信を付けさせてあげなきゃダメなの!その真逆の体験をさせるでない!あー、ヴェレトゥ、可哀相。こんな体験させられるって思ってもみなかったと思いますよ。だってメディアーノってボールを奪うのが仕事だもの。

それからですね、生徒を狙い撃ちにすのはやめてください。ミランテのことですよ。ミランテ。あの子はですね、セーヴィングには自信を持っていたんです。もう年だけど僕にはセーヴィングがあるからと彼の目が語っていたのです。私はパンチングの件で弱ったメンタルをムリエルのシュートを止めさせることで回復させるのが狙いなのね、アタランタやるではないかと感心していたのです。それなのに、それなのに・・・。ムリエルのシュート・フェイントに引っ掛けさせるなんてあんまりだよー。もうやめてあげてよ!彼はセーヴィングには自信を持っているのだから1対1は絶対止めさせてあげないといけないの!それをこともあろうにシュート・フェイントなどという小ざかしい真似を。あそこは素直にミランテの正面に思い切りズドン!で良いでしょうが!私、泣きましたよ、ミランテがシュート・フェイントにひっかかりながらも、必死によろめきながらムリエルのシュートを止めようとした姿に。これでミランテが立ち直れなかったら、貴方のせいですからね!この件に関しても教育委員会に御報告させてもらいますからね!

4失点目に関しては、まぁここまでの貴方のスパルタ教育っぷりを見れば予想は付いたのでもう良いです。3失点目で心が折れたローマからすればお好きにどうぞとなってしまうのも致し方ありませんからね。けれど、我慢ならない点が一つだけありました。おい!アタランタ!貴方あんなに交代策が上手ならそれをローマに教えてあげなさいよ!もうちょっと早めに交代カード切る?とかマヨラル使ってみる?とかいろいろ助言することも出来たでしょうが!もう、ホントアタランタ意地悪!

とまぁ、このようにアタランタの授業は時代錯誤も甚だしいものでした。フォンセカさんは授業の感想として

「我々は戦士として前半を戦い非常に素晴らしかった。そして次に我々は子供として、少年として後半を戦った。」

と述べています。ただでさえクリスマスも近い上にこのスパルタ教育では子供に戻りたいというローマの気持ちも分かってしまいます。それもこれも全部アタランタのせい!今まで払った授業料を返していただきたいです。

以上のことから今回の授業においてローマに一切の非はないと思います。あー、ローマ騙されて可哀相。次からは勉強はお家で自習するようにしようね。大丈夫、ローマはやればできる子だって私、知っているから。みてろよ、アタランタ、”ビッグ・マッチでの勝ち方”なんてすぐに自力で身につけちゃうんだから。


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