UEL Quarto di finale - andata ミラン 対 ローマ

UEFA公式サイトよりFull-time report

 

試合の感想

素晴らしく、美しい試合でした。

そしてデ・ロッシ監督の策士としての一面が光った試合でした。

ミラン相手に監督はモジュールをいつもの4-3-3から4-4-2に変更し、エル・シャラーウィを通常の左サイドではなく右サイドに配置するという予想外の策にうってでました。

この試合の解説を務めた北澤さん曰く彼と右SBのチェリキでミランの強力な左サイド、レオンとテオを封じこめる狙いとのこと。

これが目論見通りに機能しました。

またこれまた強力なジルーの対策としてスモーリングを起用。　

久しぶりの先発だから大丈夫かな？

と心配したけれど、杞憂に終わりました。

そこにはかつて何度も見た頼もしいスモーリングの姿がありました。

この試合の勝利の大きな要因は間違いなくこの策にありました。

戦術的にはこれまでのデ・ロッシ監督のベスト・ゲームだったと思います。

またローマの弱点として、強度の高いプレスにあるとボールがつなげなくなる印象があったのだけれど、この試合は上手くボールがつなげられているようにみえました。

デルビーでの勝利が自信につながったのか、ミランの強度の高いプレイに臆する様子はなかったと思います。

またルカクのポスト・プレイも際立っていました。

このところ空気になる場面も多かった彼だけれど、やはりボールさえ渡せば、違いを作ってくれるのです。

前半は好調ミラン相手に互角に渡り合い、後半はリードしたこともあってローマが守る展開になりました。

ひりつく展開ではあったものの、完全に崩されたのはチュクウェゼのドリブル突破からジルーの決定機の1本くらいで、最後まで集中力を切らさず守りきりました。

ここらへんはモウリーニョさんの指導の賜物だったと思います。

殊勲の決勝点をあげたのはデルビーにつづき、またしてもマンチーニのヘディングでした。

彼のお辞儀のゴール・セレブレーションも早くも見慣れてきた感じです。

Gol e inchino 🔥#MilanRoma #UEL pic.twitter.com/lcHfqUKgou

— AS Roma (@OfficialASRoma) April 11, 2024

よきよき。

ゴール前のシーンでオフ・サイドかも？と思ったけれどnatoさんのXによれば現地の見解は

スタジオでの検証で真横からの映像がないので断言は出来ないとしつつ、この斜めからの画像でラインを引いてオフサイドはギリ無いんじゃないかなー？という結論で終わった https://t.co/V7IdVzf1o0

— nato (@nattou2017) April 11, 2024

とのこと。

よきよき。 

スヴィラルも相変わらず抜群の安定感でした。

彼の実力は本物です。

そしてデ・ロッシ監督の手腕も。

デルビーに勝利すれば一気に勢いに乗れるとは思っていたけれど、勢いに乗ったどころか一段レベルが上がった感じがしました。

ローマ強い、強いです。

元々備えていた選手個々のクオリティの高さに、戦術とメンタリティが追いついてきた印象です。　

UCLに復帰する機は熟しました。

きっと堂々と胸を張って再びUCLの門を叩くローマの姿が見られる事でしょう。

願わくば、その小脇に光り輝くUELのトロフィーを抱えていますように。