セリエA第10節 カリアリ対ローマ


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試合の感想

前半はあまりチャンスが作れず、凄く嫌な予感がしました。そして後半に失点した時は絶対に負けたと思いました。ところがローマは勝ってしまうのですよ。勝ってしまうのですよ、これが!やったー!久しぶりの勝利、大きな大きな勝利、あー、幸せです!

この試合のモウリーニョさんは一味違いました。普段とは交代策の毛色が違う感じでした。失点するとすぐ(後半57分)に懲罰的な理由(ボデ戦の敗戦)で召集外が続いているマヨラルの代わりとして前節からベンチ入りしていたプリマヴェーラのガーナ人FWフェリクス・アフェナ=ギャン(DAZNの英語実況さんはギャンではなくジャンと発音していました)を左SBのビニャに代えて投入し、システムを4-2-3-1から3-1-4-2へ変更したのです。モウリーニョさんは交代に慎重なイメージがあったので、この大胆な交代策には驚かされました。

この試合モウリーニョさんは前節の退席処分の影響でベンチ入りできずスタンド観戦となっていて、スタンドからイヤホンでベンチに指示を送っていたけれど、ベンチから指示を送るより、スタンドから指示を送るほうがピッチを俯瞰で見られるぶん戦況分析がしやすそうと感じたので、普段と交代策の毛色が違ったのはその影響かもしれません。交代策はモウリーニョさんの代わりにベンチで指揮を執ったアシスタント・コーチのジョアン・サクラメントさんの独断の可能性もなくはないけれど、実際のところはどうなのでしょう?

いづれにしてもこの変更でローマは徐々にチャンスを作れるようになり結果として逆転できたので大当たりの采配だったと思います。フェリクス君もデビュー戦で緊張もあっただろうによくやってくれました。モウリーニョさんも試合後のInstagramの投稿で彼に触れていたので及第点は貰えたのではないでしょうか。

フェリクス君が昨季の冬のメルカートでローマに加入したことを踏まえると凄いスピード出世のような気がします。フェリクス君、デビューおめでとう!以下フェリクス君関連Tweetです。

カリアリ戦のスタッツ

カリアリ戦のプレイ集

カリアリ戦後のコメント


モウリーニョさんの交代策はまだ続きました。逆転に成功後の後半80分にはザニオーロに代えて左SBのカラフィオーリを投入しシステムを4-2-3-1に戻したのです。このときそれまで左WGを務めていたエル・シャラーウィを右WGにして、2Topの一角をになっていたフェリクス君を左WGに持ってきていました。そして交代策の最後を飾ったのはクンブラでした。ヴェレトゥに代わって90+1分に彼を投入しシステムを5-4-1に変更、守備を固めてきました。なおクンブラは指示の書かれたメモをマンチーニに渡すという大事な伝令役も担っていました。

私は懲罰的な理由での召集外組(クンブラ、レイノルズ、ビジャル、マヨラル)の中で唯一召集されていたクンブラに出番が与えられたことが凄く嬉しかったです。クンブラは赦された。赦されたのだと実感しました。なんというか無実の罪で服役していた人が出所してきた時ってたぶんこういう気持ちになるのだろうなと思いました。

どうする?とりあえず湯浴み?スーパー銭湯?疲れを癒すべき?それとも先に食事かな?胃が弱ってる可能性があるから軽めのものが良いよね?となるとおかゆかしら?

みたいな気持ちです。クンブラにはシャバの空気を満喫して欲しいです。

ともかくこの試合は交代策においてモウリーニョさんの新たな一面がみられた気がして楽しかったです。ただ気になる事が一つありました。それはビニャの交代です。ハイ・ボールの目測を誤ってクリアできずそこから失点に繋がった直後の交代だったので懲罰的な交代の可能性がありそうです。クンブラと入れ替わりでビニャが服役してしまわないか心配です。どうか無罪を勝ち取れますように。

この試合の私的ヒーローはルイ・パトリシオとイバニェスとロッロ(ペッレグリーニの愛称の一つ)の3人です。イバニェスは貴重な同点弾を叩き込んでくれたし、ロッロはイバニェスのゴールのアシストに加えて、大事な場面で苦手なはずの直接FKをよく決めてくれました。流石カピターノです。

ロッロで私が一番凄いと思ったのはゴール・セレブレーションでユニフォームを脱いでしまいイエロー・カードを受けたのだけれど、それをエイブラハムにもお裾分けするというイリュージョンを見せてくれたことです。ごめんなさい。冗談です。けれどエイブラハムのイエロー・カードはなんの理由だったのでしょう?

そしてルイ・パトリシオです。彼のビッグ・セーヴがなければ引き分け、最悪負けていたかもしれません。ルイ・パトリシオいつもありがとう!ロッロもありがとう!イバニェスもありがとう!ローマの皆ありがとう!

全体的に内容は良くなかったけれど、それでも勝てたのが凄く嬉しかったです。強者のカルチョ感があります。このカルチョができるなら、験を担いでモウリーニョさんには毎回スタンド観戦してもらった方が良いかもしれません。

さて、次は首位のミラン戦です。私は試合の鍵を握るのはムヒタリアンだと思います。最近彼の元気がないのはミラン戦のために牙を研いでいるに違いないのです。彼はそういう男なのです。ただの願望だけれど!ムヒタリアンならやってくれるはず!だって彼はワールド・クラスだもん!だよね?ミッキー!


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