ミラン、ローマ、ユーヴェ、インテルがFFP違反、その詳細

 

UEFAのThe Club Financial Control Body (CFCB) First Chamberは2021/22 UEFAのクラブ大会に参加したミラン、ローマ、ユーヴェ、インテル、モナコ、マルセイユ、PSG、ベジクタシュが2018、2019、2020、2021、2022会計年度(COVID-19の緊急措置で2021と2022会計年度は二つ合わせて一つの期間とする)を対象にしたブレイク・イーブン要件(break-even requirement)を満たしておらず、各々のクラブと和解協定(settlement agreement)を結んだことを公式発表しました。

これらのクラブは合計1億7200万ユーロの財政貢献に同意し、これらの金額はこれらのクラブがUEFAのクラブ大会への参加から得た収入から差し引かれるか、または直接支払われた収入から差し引かれる。この金額のうち2600万ユーロ(15%)は全額支払われ、残りの1億4600万ユーロ(85%)はこれらのクラブがそれぞれの和解協定に記載された目標を遵守しているかどうかに応じて条件付きで支払われるとのことです。なお和解協定に記載された目標の詳細は明らかにされていません。

ローマの全額支払う罰金もとい財政貢献は500万ユーロ

ローマの和解協定に記載された目標を遵守しているかどうかに応じて条件付きで支払う罰金もとい財政貢献は3000万ユーロ

となりました。

和解協定の内容に関しては3年計画と4年計画の2種類用意されており、ローマとインテルだけが4年計画を選択しました。

3年計画は2025/26シーズンまでにUEFAの収益要件に準拠する必要がある。また年間の中間目標を達成することを約束し、これらの目標が達成されない場合は、条件付きの財政的およびスポーツ的措置を適用される。

ローマとインテルが選んだ4年計画は基本的に3年計画と同じだけれどUEFAの収益要件に準拠する必要があるのが『2026/27シーズンまでに』となっており3年計画よりも1シーズン長くなっています。その代わりに4年計画には2022/23シーズンから適用される新しい選手の登録に対する無条件のスポーツ制限が含まれているとのことです。詳細は以下のリンク先でご覧ください。

The CFCB First Chamber finalises the monitoring of clubs having taken part in 2021/22 UEFA club competitions

和解協定の目標が達成されない場合の条件付きの財政的およびスポーツ的措置については

・地元で育成された選手の枠を削ることなくUEFAリストの登録人数が最大25人から23人に制限される。

・ List A Balanceが黒字でない限り、新しい選手のUEFAリストへの登録禁止

・1シーズンUEFAのクラブ大会から除外

の措置がとられる可能性がある。List A Balanceとは退く選手のコストとその後任選手のコストの差額のこと。

4年計画のローマとインテルに2022/23シーズンから適用される新しい選手の登録に対する無条件のスポーツ制限とは

・ List A Balanceが黒字でない限り、新しい選手のUEFAリストへの登録禁止

のことでこれが2022/2023と2023/2024の2シーズンに渡って適用されるとのこと。

和解協定の詳細は以下のリンク先でご覧ください。

4年計画

3年計画


ちなみに⚡︎UTADDR⚡︎🏆さんのTwitterによるとローマのメルカートの移籍収支は以下になるそうです。


そしてローマはUELグループ・ステージに向けたUEFAリストを提出しました。主だった所では骨折の大怪我を負ったワイナルドゥムが登録から外れました。リストは以下でご覧ください。なおリストのルール等の詳細はこちら。


コメント

  1. プレミアのチームは引っかからないの複雑な気持ちになる😒
    セリエが不利すぎるわ

    返信削除
    返信
    1. 川丸さん、コメントありがとうございます。

      FFPは

      ヨーロッパのサッカークラブの財政面の健全化の促進、年々高騰する移籍金の抑制、クラブ間の金銭的格差の是正を目的とした制度

      らしいけれど現状クラブの財政面の健全化の促進には役立っていても、他の二つは効果が感じられず、クラブ間の金銭的格差の是正にいたっては是正どころか固定、下手すれば拡大を促進している気がするところがもやもやします。

      削除

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