ジェルソン、語る


ジェルソンはUltimouomo.comのロングインタビューに答えました。その中で


結婚をし、小さなお子さんの父親となり、自身の契約で家族を養っていることについて

僕にとっては普通のことだよ。子供だった頃から責任を負うことに慣れていた。幼い頃も苦しい生活だった。僕は家族を助ける為にとても早く働き始めた。その後サッカーの才能のおかげでなんとか家族の生活を変えることができた。それは僕が若くして既に家族、妻や娘がいることを誇りに思うように、誇らしく思っていることだ。僕を頼る多くの人たちがいるのは事実だけれど、それは僕を幸せにしてくれるよ。


ブラジルへのノスタルジーについて

それはイタリア人がブラジルに住んだ場合に感じる類のノスタルジーに他ならない。少しホームシックになるのはあたりまえだけれど、とりわけ生活は仕事で成り立っているからね。僕はこの好機を掴む為にここにいる。僕は少し母親が恋しいかもしれないね。母は頻繁にはここに来ないんだ。旅行が好きではないからね。


幼少期について

困難な幼少期だったね。家族には僕たち4人、僕の他に3人の兄弟いるのだけれど、父親だけが働いていて時々父は食べ物がないことがあった。(皮肉交じりに)決してなくならないものは豆だった。その状況は悲しかったよ。助けたかったけれどどうすることもできなかったからね。僕の幼い頃の友人達はほとんど全てが犯罪や刑務所で終わった。そこで僕は育った。(もしサッカー選手になっていなければ)はたして僕もそうしていただろうか、いやたとえ人生の暮らし向きが予想できないとしてもそうしていたとは思わない。僕は常に冷静だった。


6歳から7歳の頃友人達とストリートでサッカーをしていたジェルソンの転機となった日について

僕達は家にいてテーブルの上に水の入ったボトルがあったのだけれど、あるときそれが落ちて僕がそれを蹴ったんだ。僕の父はそれをみて僕の才能を垣間見たんだ。その瞬間から父は僕がサッカー選手になるだろうと確信し始めたんだ。誰も父を信用していなかったよ。父がそれを信じた唯一の人だった。


父親が仕事を辞めてジェルソンに付き切りになったことについて

僕の父は何よりもまず僕の最初のコーチだった。僕達は苦しい経済状況にいたけれど、父は心を失うことはなかった。父は僕が必要としていたこと、サッカー的にかけていることを教える目的で公共のコースに通い、コーチのライセンスを取得したんだ。僕の父は僕を最も信じている人物の一人であり、一度ならずの場面で僕のサッカーのキャリアをサポートする為に自身を犠牲にしてきた。ヨーロッパの、美しい国の、ビッグクラブのローマにこれたのは僕の才能と頑張りのおかげであることは事実だけれど、父がいなければ、今日ここにいなかったということは自覚している。


トッティについて

僕がローマに到着したとき、直ぐにトッティと一緒に練習をし、彼がサッカーへ別れを告げる瞬間を目の当たりにできる幸運と特権に恵まれた。それは僕の永遠に残る思い出だ。信じられないくらい興奮したよ。


昨年リール移籍目前までいったことについて

当初ローマは僕がまだイタリアのサッカーとヨーロッパのサッカーに対する準備が出来ていないと考えていたんだ。そしてローマは経験を積ます為に僕をレンタルに出すことは良い案と思っていた。僕にまだ足りない何かがあることは気づいていたけれど僕はローマに残りたかった。ここで足りない何かを学びたかったんだ。これに関しては最後までとてもこだわったよ。改善しなければならないことは分かっていたけれど、ローマを離れたくはなかったからね。


ヨーロッパへの移籍をどのように思っているかについて

最初は上手く行かなかった。そしてその失敗はクラブのせいでも監督のせいでもなかった。それは準備のできていなかった自分のせいだ。選手は肉体的にだけでなく精神的にも常に準備が出来てなければならない。シーズン後僕は家に帰って友人や家族と物事を見直した。僕は状況を分析しどこが間違っていたのかを理解しより上手くやろうという意志をもって戻ってきた。これがヨーロッパのキャリアにおける僕のターニングポイントをもたらしたと思う。教訓は他人を責めない事だと思う。自分をみなければならない。


モデルとしている選手について

僕がここに足を踏み入れて以来、ナインゴランはいつも僕を助けようとしてくれた。僕は彼と話すことが好きだし彼のプレイスタイルについて心底感心する。彼は不屈の精神、強さ、そして特別な性格の持ち主でときどき不向きなフィジカルコンディションでもプレイすることもあるけれど、彼のチームを助けたいという思いはとても強い。僕は彼を見ていつかその類の選手に近づけることを願うよ。


ナインゴランのような選手になるために欠けている物について

僕はスピード、シュート、強さといった一つの側面だけを改善しなければならないわけではない。僕はこれら全てを共に改善することに集中しなければならない。全ての選手は心に改善する意志を持つ必要がある。これはメッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ネイマールといった世界のベストプレイヤー達含む全員に言えることだ。自身を改善する為に常に何かできることがある。これは20歳から40歳といった全ての年齢に言えることだ。


改善する為に必要なことについて

プロフェッショナルな生活を送ることが重要だね。早く寝て、練習場にきて、一生懸命練習する、学びのメンタリティを持って毎日これに励む。何よりも精神的な問題、改善できると思う意志だね。


トッティ、ロビーニョと共にジェルソンがパンテオンに入れているロナウジーニョについて

(2015年にフルミネンセで共にプレイしたことは)僕の人生において最も美しいことのひとつだ。彼が僕にくれた助言は常に集中し、常に頑張る。何故なら道のりは困難で複雑だからね。けれど例え自分にプレッシャーがかかったとしても、頑張っていれば神様は常に救いの手を差し出してくれる。今でもピッチに立つ前にロナウジーニョが常に言っていた「Vamos a ser feliz」 (ハッピーになろう)というフレーズを連祷のように繰り返すことが好きだ。僕の考えではこれはサッカーだけでなく人生においても鍵のひとつだ。もちろんタイトルを勝ち取る為やお金を稼ぐ為にプレイするけれど、僕にとってはピッチでハッピーになることも大事なことだね。


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