おおかみ司書、願う
デ・リフトを獲得したユヴェントゥスの、マノラスを獲得したナポリの、シュクルテルを獲得したアタランタの、ルカクを獲得したインテルの、ラファエウ・レオンを獲得したミランの、4名もの選手と契約更新したローマの、全20クラブのセリエAの開幕が目前に迫っているわけだが、紳士淑女の諸君、いかがお過ごしかな?吾輩はおおかみ司書である。突然ではあるが吾輩はローマがトロフィーを掲げるところが見たい。物凄く見たい。ユヴェントゥスがカルチョーポリを起こしてヴァルハラへ旅立ち、インテルがこの世の春を謳歌していた頃、2位と言えばローマの定位置であった。それが今やどうだ。2位と言えばナポリの定位置になって久しい。この有様ではローマがトロフィーを掲げるなど夢のまた夢ではないか。ローマが最後にトロフィーを掲げたのはもう10年以上も前だ。何?先日フロレンツィがメーブル・グリーン・カップのトロフィーを掲げていただと?貴様は馬鹿か。あれは盆栽ではないか。あれは断じてトロフィーではない。盆栽を掲げてどうするのだ。こほん。吾輩はおおかみ司書である。おおかみは常に飢えているものだ。だか10年以上もトロフィーを口にしていないとなると飢えを通り越して餓死してしまう。そもそも飢え以前に吾輩は満身創痍である。アメリカから突如来訪したデロマニッザッツィオーネ(非ローマ化)などというわけのわからぬ不埒者に甚振られたのだ。ザニオーロ、ウンデル、ジェコ、ファシオ、卿等の契約更新は間違いなく我が身を癒してくれた。だがもはや焼け石に水だ。このままトロフィーを口にしなければ来年の今頃吾輩はヴァルハラへと旅立っているだろう。故にトロフィーの有無は吾輩にとって文字通りの死活問題だ。さて諸君ならこんな時どうするかね?ふむ、ローマを一所懸命に応援するか、実に結構だ。だが吾輩は毎年のようにそれを繰り返し結果はこの様だ。もう別の手段を講じる段階にきてしまっているのだよ、吾輩は。ところで諸君は神の存在を信じるかね?吾輩は特定の宗教を信仰しているわけではないが、寝る前にその日の無事を神に感謝し、体調不良の際は必ず神に許しを請う程度には信じている。生きとし生けるものが最後に執る手段は神に頼ることだと吾輩は思う。死に行く我が身だ。故にここは全力かつ我儘に神に頼らせてもらうことにしよう。
神よ、シーズン序盤から躓きローマが早々に優勝争いから脱落する展開はやめ給え。それは萎える。
神よ、前十字靱帯断裂の連鎖はやめ給え。それは酷だ。
神よ、冬が近づくに連れてローマを失速させるのはやめ給え。それは飽きた。
神よ、パロッタ会長をオリンピコに連れてき給え。それは義務だ。
神よ、デロマニッザッツィオーネはやめ給え。それは辛い。
神よ、トッティとデ・ロッシをローマに帰還させ給え。それは癒しだ。
神よ、北川義隆氏のローマ戦実況を増やしたまえ。それは喜びだ。
神よ、そろそろシックを覚醒させ給え。それが慈悲だ。
神よ、ローマにトロフィーを掲げさせ給え。それが願いだ。
どうかね?神よ。注文が多いことは重々承知しているが死に行く我が身だ。そこは許して貰いたい。さて、親愛なる神よ。吾輩の願いを聞き届けては貰えぬだろうか?聞き届けて貰えるならば、吾輩は貴方の従順なる信徒になる事をお約束しよう。色良い返事をお待ちしている。
名文ですな。
返信削除流石司書殿。
狼は飢えるほどに牙を研ぐもの。
神に祈りつつも、今シーズンこそは強者達の喉を食いちぎってくれると期待しようではないか。
Unknownさん(間違えていたらごめんなさい、ひょっとしてビビサキさんですか?)、こんばんは。コメントありがとうございます。
削除うむ、吾輩は強者達の喉を食いちぎってくれると信じているのである。