マンチェスター・シティで話題のFFPとローマの話


ローマが過去大変お世話になり(詳しくはコチラ)、現在も毎年基準を満たすのに苦労しているfinancial fair play(FFP)について元ローマの選手であるジョゼップ・グアルディオラさん率いるマンチェスター・シティに対しUEFAは以下のリンク先の発表をしました。

Club Financial Control Body Adjudicatory Chamber decision on Manchester City Football Club

発表にはschumpeterさんのTwitterによると
というようなことが書かれているそうです。

そしてこの件に関して

ベン・メイブリーさんのTwitterによると
となり

sakeさんのTwitterによると
となって

r4lxさんのTwitterによると
となっているそうです。

なにやらローマがお世話になった時よりも大事になっているようです。グアルディオラさんも大変そうです。

そんな感じで今注目されているFFPだけれどそれに関連する話として

La Gazzetta dello SportはUEFAはまもなく市場価値にそぐわない架空のキャピタル・ゲインに関して取り締まりを開始するとみられる。基本的な狙いはヨーロッパ全体で横行する現象を食い止めることにある。つまり選手のトレードに過度に頼ることを防ぐことにある。セリエAが5年間で記録したキャピタル・ゲインはおよそ2.7億ユーロでブンデス・リーガやラ・リーガをはるかに上回り、プレミア・リーグと同レベルだがプレミアリーグはセリエAのほぼ3倍のビジネスが行われている。2015年に共同保有が廃止された後もイタリアは選手を任意の価値を持つ人形としてトレードし続けた。核心となるのは実際のお金の支払いを伴わない過剰な評価額でのトレードだ。UEFAの取締りが開始されると必然的にイタリアのクラブに影響を及ぼすだろうと報じました。

これが実現されれば昨夏もFFPの基準を満たすべくキャピタル・ゲインを得ようと実質的にマノラスとディアワラ、ルカ・ペッレグリーニとスピナッツォーラのトレードを行ったローマは更にFFPの基準を満たすことが難しくなりそうな予感がします。

フリードキン・グループによる買収が噂されるローマだけれど、買収が実現してもFFPがある以上収入を大きく上回る支出はできず、ならばとフリードキンさんがローマの収入を増やそうと例えば自分の会社とローマ間で年間1億ユーロのスポンサー契約を結んだとしてもUEFAがこらこら、ローマにそんな価値はないでしょ。だからFFP上はスポンサー料を下方修正して適正価格で計算しておくねとなってしまうようです。

これではオーナーが代わるだけでローマのお財布事情は変わらないのかなと思ったのだけれど

La Gazzetta dello Sportによるとフリードキン・グループによるローマ買収は2月下旬から3月上旬に予定されている予備契約にサインが書き添えられ証券取引所で株式公開買い付けが開始される。すべてが正しい方向に進めば、オーナー変更はシーズンの終わりに行われる。そしてローマは合法以上の投資が新しいオーナーに認められる«voluntary agreement(自主協定)»に加入する初めてのイタリアのクラブになる可能性がある。つまり3年間で赤字は3000万ユーロを超えてはならない(インフラと下部組織への投資は別にして)が«voluntary agreement(自主協定)»はさらに多くの投資を可能にするのだとのことです。

«voluntary agreement(自主協定)»については以下のリンク先をご覧下さい。

ミランを翻弄する中国マネー。 カオスすぎる状況に全員がお手上げ


ふむふむ、この«voluntary agreement(自主協定)»が認められればローマのお財布事情が変わるかもしれないと。ローマのお財布事情変わるといいな。


終わりです。


2020年4月2日追記

マンチェスター・シティに下された処分についての予測と解説記事【ビジネスとしての欧州サッカー】の番外編(全3回)へのリンク

UEFAはなぜ、利益にならない「マンC裁定」を決断したのか

マンCのなぜ。「資本のグローバル化」がもたらした副作用

vsUEFA、マンチェスター・シティはCLから姿を消すのか?


【ビジネスとしての欧州サッカー】の記事へのリンク

【サッカー】爆発的な収益、欧州メガクラブのビジネスモデル

ユヴェントスのビジネス戦略、なぜC・ロナウドだったのか

【サッカー】グローバル市場で勝ち残る16クラブとその条件

【サッカー】R・マドリーとマンCの差はどこにあるのか



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