ミランは元ASローマの監督であるパウロ・フォンセカさんの招聘を公式発表しました。
ミラン・ファンの中には
パウロ・フォンセカ?DAZNの番組、FOOTBALLFREAKSで北川義隆さんがキレ芸のネタにしていた監督さん
くらいの印象しかないという方もいると思うのでASローマでのフォンセカさんがどのような方だったか、簡単にではあるけれど、ご紹介させてください。
まずフォンセカさんの基本プロフィールやASローマの監督に就任する前の情報に関しては以下の過去記事をご覧ください。
パウロ・フォンセカさん解体新書
ASローマでの1年目
フォンセカさんの当初のサッカーのコンセプトはこんなものでした。
けれどこのコンセプトはあまりにも攻撃的すぎて、得点力も凄いが失点も多く、思うように結果が伴いませんでした。 そしてフォンセカさんはゼマニアーノ(超攻撃的サッカーで抜群の得点力を誇るがその分失点も多いことで知られる元ASローマ監督のズデニェク・ゼマンさん愛好家の意味)と呼ばれるようになりました。
これではいけないということで
ボールをポゼッションし敵陣地でプレイする積極的なチームという原則はそのままに幾つかの変更点を加え4-2-3-1を認めながらゲームシステムを修正。カメレオンのような感じで絶えず流動的なものにしました。以下その修正内容を図にしたものです。
・できれば右SBはディフェンス・ラインに残るか少なくと左SBと交互に上がる。
・攻撃時左SBは1TOPのラインまであがり右WGと3トップを形成。
・攻撃時図の赤色の□は低い位置に残ってバランスをとる。
・攻撃時図の緑色の□は図の桃色の□とほぼ横並びとなり右の中央に位置する。
・攻撃時は図の橙色の□左中央に寄る。
・攻撃時は3-1-3-3の形になり守備時には4-1-4-1になる。
フォンセカさんはこの修正に関して自身をイタリアニッザッツィオーネ(イタリア化の意味)したと表現しました。これにより攻撃力を維持しながら失点を少なくすることに成功しました。やったー!
ところがシーズン終盤に向かうに連れてまたしても結果が伴わなくなってきました。ならばということでフォンセカさんは更にシステムに変更を加え、フォーメーションを3-4-2-1にすることで建て直しに成功しました。
【1年目の結果】
・リーグ戦 21勝7分10敗 得点77 失点51 勝点70 5位
・コッパ・イタリア(国内カップ戦) 準々決勝敗退
・UEL ラウンド16敗退
ASローマでの2年目
システムは前年終盤の3-4-2-1を継続しました。なおこの3-4-2-1は可変式で守備時には両WBがさがって5バックを形成、更に前線の2-1の2の片方が中盤に降りてきて5-3-2、もしくは前線の2-1の2の両方が中盤のサイドにおりてきて5-4-1を形成することが多かったです。
このシステム+ムヒタリアン、ジェコ、ペドロによる前線の3人の活躍もありシーズン中盤まではビッグ・マッチ(プレミア・リーグでいうところのBIG6)との対戦では勝点を稼げなかったものの、それ以外の対戦ではほぼ全勝を収めました。コッパ・イタリアでは昇格組に足をすくわれたものの、UELでも好調で決勝トーナメントに進出。ムヒタリアン、ジェコ、ペドロによるベテランの前線の3人はイ・トレ・テノーリ(3大テノールの意味)と呼ばれました。
シーズン終盤に入るとビッグ・マッチで勝点を稼げないことが響き、シーズンの目標であった4位以内(UCL出場権)が厳しくなってきて、徐々にUEL優勝によるUCL出場権の獲得に選手達がシフトしていったようにみえました。そして過密日程の中でリーグ戦はメンバーを落として、ターン・オーバーを敢行しつつ、内容は芳しくなくともなんとかビッグ・マッチ以外では勝点を重ねていました。けれど遂に息切れ。ビッグ・マッチ以外でも勝点を稼げなくなってしまいました。そしてスパーズがモウリーニョさんの監督解任を発表後、2週間ほどでフォンセカさんの契約満了による今シーズン限りの退任と来シーズンのモウリーニョさんの監督就任が発表されました。
【2年目の結果】
・リーグ戦 18勝8分12敗 得点68 失点58 勝点62 7位
・コッパ・イタリア(国内カップ戦) ラウンド16敗退
・UEL 準決勝敗退
私から見たフォンセカさん
1、フォンセカさんは
私は試合を支配するという考えにとりつかれている。
と述べたことがあるほどポゼッション・サッカーが大好きなご様子だけれどASローマではあまり上手くいかず、一番の得点パターン(特に2シーズン目)はショート・カウンターだったように思います。
2、フォンセカさんは後方からのビルド・アップを好むと述べており、GKやCBにはビルド・アップ能力を求めます。ASローマではビルド・アップ能力のあるGKがおらず、苦労していました。たぶん、理想はアリソンとかエデルソンみたいなパスも出せて、DFラインの裏もケアできるタイプ。またDFラインからのビルド・アップを求めて中盤の選手をCBにコンバートしていました。
3.ASローマでは3-4-2-1システムに行き着いたもののフォンセカさんは一番好きなシステムは4-2-3-1と公言していました。実際退任が発表された辺りからシステムは4-2-3-1に戻していました。
4、基本的にフォンセカさんは自分達のサッカー・スタイルを貫こうとする方で対戦相手に合わせてスタイルを変えるようなことはしませんでした。けれどスピードがあるFW相手にスピードのあるCBを当てるためにCBの並びを変えることは良くありました。
5、フォンセカさんはターン・オーバーができる監督さんの印象があります。
6、フォンセカさんは規律を大事にする印象があります。でも謝罪や反省を示せば許してくれます。実際、ジェコが規律違反で主将剥奪され、チームからも外されたけれど、最終的には謝罪をしたことでチームに復帰しました(主将剥奪されたまま)。
7、フォンセカさんの人柄はとても良い印象で、失言もほぼ記憶にありません。イタリアの記者さんたちもフォンセカさんは本当に紳士な方と言う人が多い印象です。ちなみにフォンセカさんのコメントで私が一番印象に残っているのは
プレッシャーに耐えられない人はプロのサッカー選手にはなれない。ローマの環境で私が見聞きすることはファン達の絶え間ないサポートであり、そこには私達を信じている大勢の人達がいる。彼らはホームでもアウェイでも素晴らしい環境を生み出し大勢で私達についてきてくれる。それは誇りに思われ感謝されるべきことだ。とはいえプレッシャーはどこにいても感じるものだ。特に勝ちたいと思うときはね。プレッシャーに耐えられない人達は区画化された土地を構えてジャガイモや何かを育てるべきだ。そうすれば間違いなくもっとリラックスできるだろう。サッカーにはプレッシャーがあり私達はそれを受け入れなければならない。
というものです。
8.フォンセカさんのコメントから察するに戦術理解度に優れた選手を好むようです。
9、フォンセカさんは人たらしの一面があるようで移籍の決め手になったのは彼からの電話が大きかったという選手が多いので、移籍市場でも活躍してくれると思います。
10、フォンセカさんは雨が降っているときはハンチング帽を被るので雨が降っているかどうか分からないときは彼の帽子で判断できるかと思います。
11、フォンセカさんの弱点はビッグ・マッチでとても勝てないことと失点の多さだと思います。結局ASローマでは両方ともに最後まで改善できませんでした。ただASローマは毎年怪我人が続出していてベスト・メンバーが組めないことが常態化しているので、その影響が大きかったのかもしれません。
12、フォンセカさんは交代人数のルールを把握していなくて不戦敗になったことがあって、それ関係が苦手な可能性があるので注意されたし。
以上です。私的にはフォンセカさんがミランで大活躍してファンの方々から愛されることを祈っています。もちろん、ローマ戦以外で!
ローマ時代の戦績見たら不安しか残らなくて草
返信削除ピオーリより酷くて草
返信削除ターンオーバーできるのはありがたいです
返信削除割と修正力あるし悪い監督ではない感。
返信削除ローマには合わなかった、というのはそうなんだと思うけど。
修正力皆無でしょ
返信削除ローマさんも監督変え過ぎ。
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